男が考える都合の良い愛人定義

世の中に愛人という特殊なポジションを獲得している人たちがいると認識し始めた頃、私もその世界に足を踏み入れそうになりました。

それは、「ちょっといいな」と思って何度か食事をした男性が妻帯者だったことが原因です。
そのことに気が付いた私は、「なんで黙っていたの?」と純粋に知りたがりました。
その時の彼の言い分は、「男として女房と愛人の両方を大事にする自信があったから」
女房のことは家族として、一生の面倒を看るつもりでいる。
愛情が深いというよりも、一緒に生きていくに相応しいと思ったから結婚した。
そういう逞しさを妻は持ち合わせているし、彼女との子供だったら愛せると思っている。
愛人をつくるなら、そういった肩に力をいれなくてはならない次元とは離れたところで楽しい時間を共有する為に一緒にいて欲しい。
もちろん、望めば一生の面倒は見るけれど、情のカテゴリーで言えば愛情だけだから、冷め方次第では縁を切ることがあるかもしれない。

彼の明確な愛人定義を聞かされて、「なるほどねえ」と感心してしまいました。
大人って、そんな合理的な考えの下に愛人を持つものなのかと。
その時の私は「ちょっと考える」と答えたのです。

そして数日後。
やっぱり、別れました。
それは単に奥さんとチューした彼と一緒にいるのは気持ちが悪いと生理的に感じたからです。
でも、彼の言いたいことは今なら理解できます。
都合良すぎるけれど、「それができたらいいよね」という本音の部分で。
ただし、相手は私以外でお願いしたいという点は譲れませんけれど。